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線虫がん検査の費用はいくら?検査方法や利用の流れを解説

公開日:2025.09.26 更新日:
検査キットと電卓、聴診器の写真
がんの早期発見が期待できる「線虫がん検査」は近年注目されており、費用について気になる方も多いでしょう。線虫がん検査は、少量の尿だけで採尿時の全身の「がん疑い」を判定できるうえ、低価格と高精度を実現した検査です。 本記事では、線虫がん検査の特徴や費用を抑えられている理由、高い精度を裏付ける研究について解説します。がんのリスクを確認したい方は健康管理にお役立てください。

線虫がん検査とは?特徴や検査方法

検査キットと問診票と検診車両のイメージ

線虫がん検査は、生物の線虫がもつ優れた嗅覚能力を活用した革新的ながん検査方法です。従来の検査とは異なり、尿から全身のがんリスクを判定でき、全身のがんに対応する一次スクリーニングとして注目されています

ここからは、線虫がん検査の特徴や検査方法、がん検査の理想的な流れについて解説します。

 

嗅覚に優れた「線虫」ががんを判別

線虫(C.elegans)は、わずか1mmほどの小さな生き物ですが、非常に優れた嗅覚をもっています。もともと土の中で暮らしており、目や耳をもたない線虫は、生きていくうえで匂いに頼らざるを得なかったため嗅覚が発達しました。

線虫は、好きな匂いには近づき、嫌いな匂いからは遠ざかる特性があります。これは、刺激に対して方向性のある行動(走性)の一つで、線虫は特定の匂いに誘引され、その匂いが存在する方向へ移動する「化学走性」を発現します。

がんには特有の匂いがあると言われており、線虫は尿に含まれるがん特有の匂いを好むので、健康な人の尿であれば線虫は離れていきますが、がん患者の尿なら近づいていく「化学走性」を指標にしたがん検査が線虫がん検査です。

線虫の嗅覚と検査については、こちらの記事で解説しています。

  

わずかな尿で痛みなく受けられるがん検査

線虫を使ったがん検査は、ごく少量の尿で検査ができて痛みもありません。

一般的ながん検査は、採血時の痛みや、内視鏡による不快感、たとえ痛みがなくても放射線を使う検査による被ばくのリスクなど、体に何らかの負担がつきものです。それに対して線虫がん検査は、尿を少し採るだけで済むため、医療機器も不要で身体的負担はありません

体に負担がかからない分、検査に対する心理的なハードルも低くなります。これまで「痛そう」「時間がかかりそう」といった理由で検査を避けていた人にとっても受検しやすいでしょう。

さらに、尿を提出するだけで済むため、忙しい人でも自宅で無理なく検査を受けられます。線虫がん検査は、体や時間的な負担を最小限に抑えられる画期的な検査といえます。

線虫がん検査とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

 

全身23種のがんに対応するがんの一次スクリーニング検査

線虫がん検査「N-NOSE」はわずかな尿で、肺がんや胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんをはじめとする全身23種類のがんの可能性を調べられます。

従来の検査では臓器ごとに異なる検査方法が必要でしたが、1つ1つ検査を受けるのは大きな手間でした。

そこで、がん検査の理想的な流れとしては、まずはがんの有無を調べる一次スクリーニングを受け、高リスクと判定されたら、がん種を特定する二次スクリーニング、さらに医療機関での精密検査に進むのが効率的です。

もちろん、従来のがん検査は精密検査や診断確定のために必要ですが、体や経済的な負担から定期的に受検するのは困難なのが現実です。

「がん検査の一次スクリーニング」はこれまでになかった検査の枠組みで、がんの自覚症状がない人を対象としています。一次スクリーニングは、網羅的かつ負担の少ない検査から段階的に受けるのが推奨されています。

一次スクリーニングとしてがんの可能性を調べられる線虫がん検査を定期的に受検して、高リスク判定とされた場合に二次スクリーニングへ進めば、効率的にがんの早期発見につなげられるでしょう。

線虫がん検査の費用はいくら?

線虫がん検査の費用は、15,800円からとなっています。(N-NOSEの場合)

一般的に以下のように、がん検診は単独のもので数万円、総合的な健診やPET検査などでは十数万以上かかります。

 

検査名

概要

価格帯(参考・全て税込)

線虫がん検査(N-NOSE)

少量の尿を提出

15,800円〜

総合検診

5大がん検診全て

男性:124,800円

女性:157,800円

PET/CT

放射性薬剤を注射して撮影

140,800円

単独検診・上部内視鏡

食道・胃の内視鏡

46,200円

単独検診・大腸がんCT

大腸のCT

57,200円

単独検診・肺がん

胸部CT

39,400円

単独検診・乳がん

乳房エコー・マンモグラフィ

31,200円

単独検診・子宮がん

細胞診・エコー

40,700円

 

がん検診は保険適用外であり、上記の検診費用は医療機関によって価格差があります。

5大がん検診は、対象年齢であれば定期的に補助があるため、費用負担を抑えられる場合もあります。気になる方は最寄りの医療機関や自治体にお問い合わせください。

全身のがんを調べるには、高額な費用がかかります。N-NOSEは半年に一度の定期検査としても、年間3万円ほどで全身23種のがんリスクを調べられるためリーズナブルといえます。

線虫がん検査「N-NOSE」が低価格でがんリスクの有無が判定できる理由

尿検査キットと尿検査の判定表のイメージ

ここからは線虫がん検査が低価格かつ高精度で提供できる理由を解説します。

 

機械よりも優秀な嗅覚をもつ線虫を活用

線虫は約1,200種の嗅覚受容体遺伝子をもっており、犬と同様に、匂いを識別できる能力があります。

嗅覚受容体遺伝子数が多いという事は、色々なにおいをかぎ分けられる事を示しています。その数は人間が約400種類、嗅覚の鋭い犬でも約800種類であるため、線虫の嗅覚の鋭さが分かるでしょう。

しかも線虫は大腸菌で繁殖でき、1匹が約300個の卵を産みそれぞれの個体差がないため、安価で大量に飼育できます。

一方、PETやMRIなどの機械設備は、導入や維持に莫大な費用を要するため、必然的に検査費用も高額になりがちです。

線虫を用いた検査システムは、線虫にがんの匂いの識別をさせ、線虫の行動解析を機械が行うことで、高精度と低コストを実現できています

 

臨床研究を重ねて実社会データを蓄積したうえで実用化

線虫がん検査「N-NOSE」は4年間の臨床研究を経て実社会データを重ねたうえで実用化した信頼性の高い検査です。これは、「人間で結果がしっかりと実証できている検査」であることを意味します。

実社会データに至るまでには、数千から数万という大量の検体が必要になりますが、N-NOSEは共同臨床研究をしている大学や病院が多数あります。そこで、発明→基礎研究→臨床研究→実用化研究→実用化→実社会データ、というステップを踏んでから検査キットを提供開始しました。

線虫の嗅覚ががんの匂いを検知することを示した論文が2015年に初めて発表されてから、2020年に実用化するまで多くの研究データや実社会データを蓄積している点から、その信頼性の高さが分かるでしょう

 

ステージ0~1の早期のがん検知が可能

がん検査は部位ごとの検査が多く、全身のがんを調べるには多くの手間と費用を要します。また、早期のがんは画像検査や内視鏡検査で見つけるのは容易ではありません。

しかし線虫がん検査なら微細ながん細胞の匂いにも反応するため、ステージ0〜1のがんの可能性を調べられます。

ステージ0〜1で発見できれば生存率が大幅に上昇するのはもちろん、治療の選択肢も増え、早期に社会復帰もしやすくなり、治療にかかる費用も抑えられます。

N-NOSEを定期的に受ければ、症状が現れる前の段階でがんの可能性を把握でき、適切なタイミングで精密検査や治療を開始できるでしょう。

(参考:『知っておきたい病気・医療「線虫がん検査」』)

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線虫がん検査「N-NOSE」の利用の流れ

N-NOSEの検査は自宅で完結するシステムになっています。

1.検査キットを購入し、検査登録

2.尿の提出

3.結果通知(WEBや紙)

N-NOSEのキットはオンラインで購入・決済できます。

受検者の情報をオンラインで登録したら、自宅にキットが届くのを待ちましょう。一部、薬局やドラッグストアでも取り扱いがあります。

次に採尿して提出しましょう。自宅で採取した尿を郵送で提出します。これまでは提携薬局への提出またはチルドゆうパックによる発送が必要でしたが、ポスト投函へと変更になりました。

 

提出された尿は、独自開発された自動解析装置で繰り返し数十回解析を行い、判定結果をお戻しします。約4〜6週間後に検査結果がオンラインで確認できるうえ、希望すれば郵送でも通知可能です。

半年に一度がん検査「N-NOSE」の受検を

がんの早期発見には、定期的な検査が欠かせません。しかし、がん検査を1つ1つ受けるには手間と費用が多くかかります。

そこで、段階的な理想のがん検査の流れで受検をしていくのが鍵となります。自覚症状がない段階でもまずは、一次スクリーニングとしてN-NOSEでがんの可能性の有無を確認し、高リスクと判定されたら二次スクリーニングや医療機関での精密検査へと進むのが、がん検査の理想の流れです。

一次スクリーニングとして線虫がん検査N-NOSEを半年に一度受検し、早期発見・早期治療・治療費の削減につなげましょう。

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