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胃がんのバリウム検査とは?仕組みや検査の精度・注意点

公開日:2025.08.18 更新日:
バリウム検査に必要なコップとバリウム製剤と検査着
胃がんのバリウム検査は、胃の中を造影剤で映し出し、がんやポリープなどの異常を確認する検査です。内視鏡検査と同様に胃がん検診で広く用いられています。受検を検討しているものの「バリウム検査ってどんな検査?」と不安に感じる方もいるかもしれません。 この記事では、バリウム検査の仕組みや内視鏡との違いや検査でわかること、検査を受けられないケース、注意点や検査の流れまで詳しく解説します。バリウム検査を受けるか迷っている方は、検査選びの参考にしてください。

胃がんのバリウム検査(胃X線検査)とは?仕組みとわかること

バリウム検査を受ける男性と臨床検査技師

胃がんのバリウム検査は「胃X線検査」や「上部消化管X線検査」とも呼ばれ、硫酸バリウムと発泡剤を造影剤として使用し、レントゲンで撮影する検査です厚生労働省のがん検診指針でも、50歳以上の胃がん検診としてバリウム検査を受けることが推奨されており、胃がんの早期発見に重要な役割を果たしています。

 

まずは胃がんの概要やバリウム検査(胃X線検査)の仕組み、検査でわかることを解説します。

 

胃がんとは

胃がんは、胃の壁の内側をおおう粘膜の細胞が何らかの原因でがん化し、無秩序に増えて発生する疾患です。進行すると、粘膜下層から筋層、漿膜へと広がり、やがて大腸や膵臓、肝臓などの周囲臓器にまで達する場合があります。

 

また、がん細胞がリンパ液や血流に乗って、離れた臓器に転移する場合もあります。なかでもスキルス胃がんは進行が早く、胃の壁を厚く硬くしながら広がるのが特徴です。腹膜播種(ふくまくはしゅ:がん細胞が腹腔内に散らばり、腹膜に付着して増える状態)も起こしやすく、発見が遅れると治療が困難になります。

 

胃がんの初期は自覚症状が乏しく、かなり進行するまで気付かれないケースも珍しくありません。だからこそ、定期的な検査による早期発見が重要です。

 

胃がんの初期症状については、以下の記事も参考にしてください。

胃がんの初期症状とは?原因や早期発見のためのチェック方法

(参考: 『胃がんについて:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]』 )

  

バリウム検査(胃X線検査)の仕組み

バリウム検査は、胃の内部をX線で撮影し、がんやポリープなどの異常を調べる検査です。この検査では、X線を使って胃の内部構造を映し出すために、造影剤として硫酸バリウムを飲みます。

 

バリウムはX線を通さない性質を持ち、胃の輪郭を白く映し出すため病変の有無を判断するのに役立ちます。さらに発泡剤を併用することで胃が膨らみ、粘膜のひだや病変の陰影が確認しやすくなります。

 

体の向きを変えながら複数の角度からX線で撮影するため、胃の全体像だけでなく異常の位置や大きさも把握可能です。また、バリウムが胃から腸へと自然に流れるかを確認することにより、通過障害などの有無も調べられます。

 

こうした画像情報をもとに、潰瘍やポリープ、がんなどの異常がないか、総合的に判断されます。

 

バリウム検査(胃X線検査)でわかること

バリウム検査では胃の状態に加えて、胃のすぐ下にある十二指腸の一部も観察できるため、さまざまな病変の発見に役立ちます。具体的には、以下のような異常を見つけられるとされています。

 

・胃がん

・胃潰瘍や十二指腸潰瘍

・良性ポリープ

・胃粘膜のただれや変形

・胃の出口の狭窄や通過障害

 

これらは、バリウムと発泡剤の作用によって、粘膜の凹凸や陰影の変化がX線画像に映し出されることで判断できます。なかでも、がんのような病変は早期発見が重要です。そのため、バリウム検査ではわずかな異常も見逃さないよう、複数の角度から撮影が行われます。

 

ただし、病変の種類や部位によっては見つかりにくいケースもあるため、必要に応じて内視鏡検査などの精密検査がすすめられるケースもあるでしょう。

胃がんを調べるバリウム検査と胃カメラ(内視鏡検査)の違い

50歳以上で行う「胃がん検診」では、バリウム検査(バリウム検査は40歳から可能)または胃カメラ(内視鏡検査)のいずれかを選択して受ける必要があります

 

どちらも胃がんの発見に有効ですが、それぞれに特徴や注意点が異なります。主な違いは、以下の通りです。

 

 

バリウム検査

胃カメラ(内視鏡検査)

目的

異常陰影の有無を調べる

胃の粘膜を直接観察し、必要に応じて組織検査も行う

方法

造影剤を飲んでX線撮影を行う

カメラを口や鼻から挿入して観察する

身体的な負担

比較的少ないが、姿勢の変換や下剤による負担がある

のどの違和感や嘔吐反射があり、人により苦痛を伴うことがある

所要時間

約10分

約5〜10分(鎮静剤あり)

特徴

放射線被ばくを伴うため、妊娠中は受けられないことがある

異常があればその場で組織を採取でき、精密検査もできる

胃がんのバリウム検査にはデメリットがある?精度や被ばくリスクについて

バリウム検査は放射線を使用するため、被ばくによる健康リスクが少なからず存在します。また、胃がんの種類やできた場所によっては、見つけにくいケースがある点もデメリットの1つです。

 

特に「スキルス胃がん」のような進行が速く、粘膜に目立った変化が出にくいタイプのがんは、X線画像での判別が難しく、早期発見が困難な場合があります

 

実際に、X線検査の有効性を調べたコホート研究では、検査を受けた男性は受けなかった人に比べ、胃がんによる死亡率が約半分に抑えられていたという結果があります『相対リスク0.54、95%信頼区間:0.41~0.70』。これは検査の効果を示す一方で、「全てのがんを見つけられるわけではない」現実も意味しています。

(参考: 『厚生労働省|有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン』 )

胃がんの検診でバリウム検査を受ける前後の注意点と検査中のコツ

資料を眺める検査着を着用した男性の手元

バリウム検査は、胃がんの早期発見に役立つ重要な検査です。スムーズに検査を受け、体への負担を最小限にするためには、検査前後の注意点をあらかじめ知っておくことが大切です。また、検査を受けられないケースも把握しておきましょう。

 

検査の流れに沿って、気をつけたいポイントを順に解説していきます。

  

バリウム検査前の注意点

バリウム検査を受ける際、検査前日の夜9時以降は食事を控えましょう。胃に食べ物が残っていると粘膜の状態が見えづらくなり、ポリープやがんなどの異常が見つかりにくくなるためです。

 

また、当日の朝は、水やお茶を含めて一切の飲食を控えるのが基本です。飲み物だとしても過度に胃が動いてしまいバリウムや発泡剤の効果を妨げる可能性があります。

 

また、持病があり常用薬があったり、サプリなどを飲んでいたりする場合は、検査前の服用について医師に相談しましょう。特に、糖尿病薬(インスリンの注射も含める)や降圧薬などは、服用を中止すべきか医師の判断が必要です。自己判断で服薬を中止したり続けたりするのは控えましょう。

  

バリウム検査当日の注意点や検査中のコツ

検査当日は、金属のない動きやすい服装が適しています。ボタンやファスナー、ブラジャーのワイヤーなどはX線画像に写り込むおそれがあるため、避けるのが望ましいでしょう。

 

バリウムと発泡剤を飲むと、ゲップが出やすくなります。しかし、ゲップをしてしまうと胃がしぼみ、再度バリウムを飲み直して撮影をやり直さなければならなくなるため我慢する必要があります。

 

また、検査中は体の向きを何度も変える必要があります。これはさまざまな角度から胃の粘膜を映し出して、病変の見落としを防ぐ目的で行われるものです。リラックスしてスムーズに動けるよう心がけましょう。

  

バリウム検査を受けられない人

バリウム検査は多くの人が受けられる検査ですが、体質や体調によっては実施できないケースもあります。安全に検査を受けるために、以下のような条件に該当する方は、必ず事前に申告し、医師に相談しましょう。

 

受けられない人の例

理由

バリウム製剤に過敏症やアレルギーがある

アナフィラキシーなど重篤な反応を引き起こす可能性があるため

妊娠中または妊娠の可能性がある

X線による胎児への影響を避けるため

腸閉塞・重度の便秘がある

バリウムが排出されにくくなり、腸閉塞を悪化させるリスクがあるため

嚥下障害がある

誤嚥による窒息や誤嚥性肺炎のリスクがあるため

透析をしている

バリウム排出が困難なため

消化管穿孔またはその可能性がある

バリウムが腹腔内に漏れ出すリスクがあるため

寝返りができない、手すりをつかめない

検査中の安全確保が難しいため

上記以外にも持病や服薬状況により制限される場合があるため、問診で必ず正確に伝えるようにしましょう

 

バリウム検査後の注意点

検査後は、体内に残ったバリウムを速やかに排出する必要があります。

 

便秘や腸閉塞などの合併症を防ぐため、医師から処方された下剤を必ず服用し、水分もこまめにとるようにしましょう。通常は1〜2日以内に白っぽい便が出始めます。排便がないまま腹痛や吐き気が続く場合は腸閉塞の可能性があるため、速やかに受診が必要です。

 

また、まれに血便が出る場合がありますが、出血が止まらない・増えてくる場合も必ず医療機関へ相談しましょう。

 

事前に「検査後に体調不良が起きた際の連絡先」や「対応方法」を医療機関に確認しておくと、いざというときに慌てず行動できるでしょう。

胃がんを調べるバリウム検査が不安な方へ|がん検査の理想的な流れ

検査着を着た中年男性

胃がんは、検査によって早期に発見できれば治療の選択肢が広がり、重症化を防げる可能性があります。とはいえ、バリウム検査や胃カメラに対して「つらそう」「苦しそう」と不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、身体的負担が少なく、より続けやすいがん検査の理想的な流れをご紹介します。

  

がん検査の理想的な流れ

がん検診は大切だとわかっていても、病院での検査は時間や費用面での負担があり、定期的に受けるのが難しいと感じる人も少なくありません。

 

そこで活用されるのが「スクリーニング検査」です。スクリーニング検査は、症状のない人を対象に、病気の有無をふるい分ける目的で行われる検査のことを指します。

理想的ながん検査の流れは、まず一次スクリーニング(がんの有無を調べる検査)を受け、リスクが高ければ二次スクリーニング(がんの種類や部位の特定)へと進む段階的なアプローチです

 

たとえば、N-NOSEのような「一次スクリーニング検査」で「高リスク(がんの疑いあり)」と判定されたとしても、胃がんなのか肺がんなのかなどの具体的な診断までできません。そこで次のステップ(二次スクリーニング検査)として、内視鏡やCT、MRI、超音波検査などの精密検査を受け、がんの種類を特定します。

 

一次スクリーニング検査「N-NOSE」について

N-NOSEは、胃がんを含めた全身23種のがんについて一度に評価できる一次スクリーニング検査です。わずかな尿を提出するだけで済むため、身体的負担が少なく、採血や画像検査に抵抗がある方でも気軽に受けられます。

 

特に、初期段階の小さながんやステージゼロのがんにも反応し、早期発見につながる可能性があります。N-NOSEは精度も高く、多くの臨床研究や実証データも公開されています。

 

ただし、N-NOSEはあくまでリスクを判定する一次検査であり、「どこの部位にがんがあるか」までは特定できません。リスクが示された場合は、速やかに医療機関での精密検査を受けましょう。

半年に1回のがん検査「N-NOSE」で胃がんリスクを調べよう!

検査着を着用し資料を持っている2名の男性

胃がんは初期症状が乏しく、検査を通じてはじめて発見されるケースも少なくありません。だからこそ、日頃からリスクを知り、定期的な検査を受けることが大切です。

 

N-NOSEは、わずかな尿で全身のがんの兆候を調べられる一次スクリーニング検査です。体への負担がなく、自宅で簡単に実施できるため、がん検査として定期的に活用できます。胃がんの兆候をできるだけ早く発見する方法の一つとして、ご興味のある方は、N-NOSEの公式サイトを確認してみてください。

(参考: 『線虫がん検査N-NOSE®|23種のがんに対応|自宅で簡単検査・早期発見へ』)

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